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「糖化」によるコラーゲンの劣化・老化


※画像:日本抗糖化学会

ここ数年、コラーゲンを劣化・変性させて、シワやたるみなどの肌老化を引き起こす原因として「糖化」というものが注目されはじめています。

活性酸素による「酸化」が肌老化の原因であることはよく知られていることですが、「糖化」については知らない人、聞いたことがあるけれどよくわからないという人が、まだまだ多いのではないでしょうか?

「糖化」というのは、人間の体の大部分を構成する「タンパク質」と、食事などで摂取して余った「糖」が結びつく現象(メイラード反応)のことで、タンパク質と糖が結合して変性すると、AGEs(最終糖化産物)と呼ばれる異常タンパク質ができてしまうことをいいます。

年齢を重ねるごとに肌の透明感がなくなって肌がどんどん黄色くなっていくのを感じている人もいると思うんですが、この「黄ぐすみ」ともいうべき症状の多くは「糖化」が起こってしまっている証拠なんですね。

糖尿病の人の肌をみると糖尿病でない同年代の人と比べて、茶色っぽかったり、黄ばんでいますが、これは高血糖のために肌の糖化が進んでしまっているからです。

「老化=コラーゲンの糖化」という事実

肌の真皮層では常にコラーゲン・エラスチンといった成分が再合成し、また分解されるというコラーゲン代謝が行なわれています。

しかし、糖化が進んで、異常たんぱく質AGEsが増えてくると、このコラーゲン代謝のサイクルが滞ってしまい、新しいコラーゲンが不足するようになり、肌の弾力性が失われて、たるみやシワを進行させてしまう、ということになってしまうんですね。

もちろん自然の肌の修復力で糖化したものが元に戻るということはあるんですが、それは若い肌の話。加齢とともに糖化の影響は蓄積されて目立ってきますし、肌だけでなく、コラーゲンが多く含まれる、目の水晶体、血管、内臓、関節、骨にも糖化の影響が及びはじめます。

網膜症や加齢黄斑変性症、骨が関節が脆くなってしまったり、血管のしなやかさが失われて動脈硬化になってしまうということも糖化による影響が考えられています。


老化=コラーゲンの糖化


ともいえるわけです。体内のコラーゲンの40%が皮膚にあるので肌への影響が一番目立ちますが、肌だけでなく、髪や眼球、骨や関節、内臓、血管にも糖化の影響が及ぶということは覚えておいてください。

コラーゲンの劣化・変性を防ぐ抗糖化対策のポイント


※画像:アークレイ

老化をうながしてしまう糖化反応は、血糖値の急激な上昇の繰り返しや慢性的な高血糖状態だと進行しやすく、肥満度や加齢に応じてAGEsが蓄積されやすくなります。

糖とタンパク質との接触時間が長いほど糖化は進むので加齢によって糖化が進んでしまうのはある程度は仕方ないんですが、進行が早いか遅いかは生活習慣(主に食生活と運動)の影響を大きく受けるため良い方にも悪い方にもコントロールすることができます。

「抗糖化」というものを考えたときに、血糖値を上げてしまうのは糖質だからとすぐに過剰な糖質制限をはじめる人がでてくるわけですが、物事はそんな単純なものではありません。

糖(炭水化物)は体にとって大切なエネルギーのひとつですし、そもそも摂取しなくても体内に存在するものです。糖を摂り過ぎると糖化作用が過剰に働き、老化が促進されることもわかっていますが、糖を減らせば老化を抑えられるというものでもないんです。

もちろん、甘いものを過剰に食べている人、ドカ食いをして炭水化物過剰なのに運動していない人は、すでにその生活自体が体に悪いので肌の糖化以前に糖尿病の疑いもでてきますから抜本的に生活習慣(食生活&運動)を見直すべきでしょう。

30代までは肥満度に応じて、40代からは年齢に応じてAGEsが蓄積されるため、自分の今の状態を見極めて、正しい抗糖化対策をしていくことが大事です。

基本的には、高血糖の人ほど肌の糖化が起こりやすいことがわかっています。その他にも以下に該当する人は糖化進みやすいので気を付けてください。

◎ 太っている

エネルギーとして使用されなかった糖が脂肪として蓄えられて太るわけですから、太っているということは、糖の摂りすぎ、余剰な糖が蓄積されているということなので、糖化しやすい状態になっているといえます。

◎ 遺伝的に糖尿病になりやすい体質

高血糖の行きつく先が糖尿病です。糖尿病にかんしては遺伝の影響もあり、体質的に糖化が進みやすいという人はいます。両親の病歴などをみて自分が糖尿病になりやすい体質かどうか知っておくことは大切です。糖尿病にならない生活習慣はすなわち抗糖化対策でもあります。

◎ ストレスまみれ

ストレスを受けた時に分泌されるコルチゾールというホルモンに糖化を促進させる作用があるので、慢性的にストレスを感じている人はそれだけ血糖値が影響をうけやすいです。また、ストレス太りといわれるように、ドカ食いに走る人もいて、糖化を促進する行動をとってしまいがちです。

◎ 運動不足(筋肉不足)

体内に取り込まれた糖は、筋肉と肝臓にまず回されます。そのため筋肉量が多いほど、筋肉に取り込まれる糖の量が多くなるので血糖値も上がりにくくなります。運動不足で筋肉を使っていない、30代以降は年1%の割合で筋肉が減っていくことを考えると、運動不足は糖化を促進する要因になるということです。

◎ 食べ過ぎ

お菓子やケーキなど甘いものやラーメン、丼物、パスタと炭水化物をたくさん食べるということは胃腸に負担をかけてしまうのもそうですし、糖質をとりすぎてしまうので、肥満そして糖化を促進することになってしまいます。腹八分を心がけましょう。

◎ 加齢

40代以降は加齢に応じて、AGEsが蓄積されていきます。これはある意味で老化現象の1つなので、仕方ない部分もありますが、「糖質をとりすぎない」「筋肉をつけて糖を消費する」といった生活習慣を心がけていれば、糖化の進行は抑えることができます。


健康・美容に悪いといわれているカロリーの摂り過ぎ、太り過ぎ、ストレス、夜の食事等に心当たりがある人は気をつけたほうがいいと思います。体に悪い生活習慣はすべて「糖化」を促進することでもあるので改善するようにしましょう。